開発ストーリー
佐賀県唐津市で育った「自然栽培レモン」を主役にした季節限定商品、シトラスシリーズ。
2016年にクレンジングクリームから始まり、毎年すぐに完売となるレモン果汁、そして2021年からはオイルインミストも加わったシトラスシリーズについて、アムリターラの商品開発を担う勝田小百合と亀山圭太より商品に込める想いをお伝えします。
- シトラスシリーズが生まれた背景
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亀山:8年ほど前になりますが、佐賀県の唐津に縁があり、何度か通っていくつか農園を訪ねる中で自然栽培レモンに巡り合いました。「このレモンを僕たちだったらどう活かせるんだろう」と考えたのが始まりです。
レモンを搾ったら果汁ができるので食品に。でも僕たちは化粧品も作れることが強みなので、レモンの果皮を蒸留して精油や蒸留水にすれば化粧品に使うことができます。そして最終的には果汁を搾った後の残渣も使えるのではないか…という流れで広がってきました。
最初から今のシトラスシリーズが全て揃っていたわけではなく、「レモンを余すところなく使いたい」という思いで段階を踏んで着実に実現してきた感じです。勝田:私は商品を開発するとき、「出会い」と「流れ」を大切にします。商品に使いたいと思う植物とは、出会うべくして出会うんです。レモンに関してもそうで、ご縁を感じたので商品開発に取り組みました。最初はレモンの果皮から精油を抽出して、季節限定のクレンジングとして発売しました。農家さんの応援に繋がりますし、お客様にも喜んでいただけて良い循環が生まれていると思いました。
亀山:「成果」って「果実が成る」って書きますよね。レモンの実と同じで、年を重ねるごとに唐津での関係性も実ってきたと思います。最初の年に構想したものよりも、今のほうが自分たちの思いがプロダクトに反映されていますから。だけどそれを構築するのは簡単なことではなくて。簡単に「じゃあこれをやってください」という一方的なやり取りは一切なく、やっていく中で僕たちの理想を伝えて、お互いの考えを汲み取りながら良い関係性を築いてきたと思います。
そして収穫から製造まで、地域(唐津、佐賀県)の中でうまく回したいという思いがありました。そうすると一つのもの(レモン)が動く導線は最小限のルートでできるので、地域が循環します。無駄な経路を辿らずに地域で完結させて、地域に還元するというのは理想ですね。
- 今の時点で理想の何%か
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亀山:レモンの場合、僕たちの考える理想の77%くらいですかね。欲を言えば、農家さんを例に挙げると、レモンの収穫量を年々増やしていけるように僕たちがもっとサポートできればとは思いますが、「負担のないように収穫をお願いします」とお伝えする中で、まだまだできること、可能性は残されていると感じます。僕たちが農家さんに対してどう貢献できているのか、という自問は常にあります。
「オーガニック」ってもちろん綺麗ごとだけではなく、自然環境下で思い通りに進まないことも、直視しなければならない問題もたくさんあります。会社を運営し、ものづくりを進めるためには、持続可能な商品を販売しなくてはなりません。農家さんや生産者さんとのプロジェクトを成立させるためにも、現地に赴いて、実際に農家さんや製造所の方と面と向かって話をすることが大事だと思っています。
- レモンの精油が作られる様子について
勝田:2023年12月に、レモンの果汁や精油を作ってくださっている佐賀の製造所を訪れました。まず果汁は、普通だと柑橘の皮ごと搾る場合が多いのですが、こちらの製造所では皮を剥いて実だけ搾るんです。そうすることで皮の苦味が出ずに、とても美味しい果汁に仕上がります。次に剥いた皮を使って水蒸気蒸留をするのですが、ここでもひと手間加えて皮を機械でミンチ状にしてから蒸留されています。
果汁も精油も、製造所の皆さんがかかりっきりですごく大切にレモンを扱う姿が印象的でした。毎年お願いしていることですし、もう少し機械的にやっていても不思議ではないのに、愛情を込めて楽しそうに作業されているんです。こういう姿は実際にお会いしないと分からないところだなと思いました。
そして、こちらの製造所では水を多く使わずに蒸留することにこだわっています。そうするとレモンの蒸留水の量はすごく少なくなってしまうのですが、その代わりに濃い香りの精油に仕上がります。果皮をミンチ状にしてから蒸留しているので、油胞の中に含まれる精油成分が出やすくなっているからか、普通のレモンの精油と比べても香りが全然違って、深みのあるすごくいい香りなんです。あと果汁用にレモンの皮を剥いたすぐ後に蒸留しているので、鮮度がすごくいいです。
- レモンの蒸留水の活用について
勝田:レモンの蒸留水はオイルインミストに使用しています。レモンの清々しい香りを、お客様ご自身の肌で直接体感していただければと思って開発しました。また、水分だけでなく同時に油分も取れて、お風呂上がりにしっとり艶やかになるものができたらいいなと。それで油分を加えて二層式にしようと思って、植物がもつ色(フィトカラー)を利用して上層をグリーンに、下層をイエローにしました。
黄色い色は、昔から親交のある大分県中津江村に生えている「キハダ(別名オウバク)」という樹木の内皮を、レモンの蒸留水に浸けて色づけしています。中津江村を訪れると現地の農家さんと交流会を行うんですが、翌朝少し飲み過ぎたな…というときに農家さんが差し出してくれたのがキハダを浸けたお水でした。お水が黄色に染まっているんですよ。この美しい黄色をオイルインミストに活かしました。さらに、今年からアムリターラの温泉水「オージャス」を配合しています。温泉水が加わることで、より肌の保湿を高めてくれるミストに仕上がったと思います。
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アロマティック クレンジング クリーム ジャパニーズシトラス 150g
初夏に爽やかな風を運ぶレモン*1・柚子*2・甘夏*3の香りが魅力。合成界面活性剤は不使用で、潤いを守りながらメイク汚れや皮脂を洗い流します。
*1レモン果皮油(芳香成分)*2ユズ果皮油(芳香成分)*3ナツミカン果皮油(芳香成分)
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シトラス オイル イン ミスト 100mL
佐賀県産自然栽培レモンの蒸留水*を配合。お風呂上がりに手や足、お尻などの保湿ケアや、かかとやゴワついた肌の角質ケアにおすすめです。
*レモン果実水(保湿成分)
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佐賀県産 自然栽培レモン果汁 ストレート100% 200ml
スペイン製のジューサーを使い、果実の実の部分だけを搾っているので、皮の苦みや雑味が入らず、クリアで香り高い風味を堪能できます。