しいたけにはクヌギの木
大分県は平地が少なく、少し田舎に行けばクヌギ林でいっぱいです。栽培農家さんによると、しいたけ原木はクヌギの木が1番なのだそうです。
原木の味がそのまましいたけの味と香りに影響します。クヌギはしいたけの肉質を豊かにし、成りを大きくおいしくすると言われています。
これはクヌギの樹液の質が良いことや、樹皮が厚い為、しいたけの子が苦労して出てくるので、実った後の味がしっかりとするのだそうです。
ほだ木(しいたけ栽培に用いる原木)であるクヌギは木の子(子しいたけ)の母木となって、子供達の成長を支えるのです。
乾しいたけの旨み
乾しいたけは生しいたけに比べ、旨み成分である「グアニル酸」量が増えています。
生しいたけの生きた細胞の中では酵素が自由に働けないような調節がなされています。ところが、乾燥させると細胞が壊れ、この調整がなくなります。この状態の乾しいたけを水戻しすると、加熱調理する過程で酵素が働きはじめ、旨み成分のグアニル酸が増えるのです。
調理のコツ
しいたけは水に浸けて冷蔵庫の中でじっくり戻すのが基本です。肉薄のものは数時間、肉厚のものは1日程度です。
時間が無い時は柔らかくなるまでで構いません。
水戻しした出汁には、多くの旨み成分が含まれているので、味噌汁などのお料理にご活用ください。
また、少量でも充分に香りのあるだしとなります。
冷水に長時間浸けることによって、酵素が活発に働き、旨みのもととなるグアニル酸が増加します。加熱の過程で、さらにグアニル酸が増えていきます。
乾しいたけ内部にもエルゴステロールが含まれるので、調理する前に短くて数分~数十分、可能なら1~2時間日光に当てることをおすすめします。
日光に当てる際は、傘のヒダの方を上に向けるのがポイントです。