今年の天然香水のテーマは「空海」
平安時代初期の僧で、真言密教を日本に広め、真言宗の開祖として知られる空海。稀代の天才で優れた宗教家であるだけでなく、詩人であり書家であり曼荼羅で表現するアーティストであり、寺院の建立で自ら設計にも関わり多くの土木事業を行う実業家でもあるという多くの顔を持つ魅力的な人物です。
本名は「佐伯真魚(まお)」ですが、高知県にある室戸岬の御厨人窟(みくろど)で修行をしているとき、口に明星が飛び込んでくる神秘体験を機に悟りを開き、当時の御厨人窟は海岸線が今よりも上にあり、洞窟の中で目にしていたものが空と海だけであったため、本名の真魚ではなく「空海」と名乗るようになったとされます。
天然香水のラベルには空海が常時携帯していたとされる、煩悩を打ち払う菩提心のシンボルである密教法具「金剛杵(こんごうしょ)」や神秘的にきらめく明星を描いています。