サスティナブルコラム

アムリターラが掲げる「化粧品10の約束」
〜前編〜

アムリターラが掲げる「化粧品10の約束」<br>〜前編〜

「10の約束」を作った理由

日本では、化粧品の「オーガニック」表記について公的な基準が定められていないため、わずか数%でもオーガニック原料が配合されていれば「オーガニックコスメ」と謳うことができるのが現状です。また、オーガニックコスメブランドの中には、海外のオーガニック認証を取得しているものもありますが、アムリターラではオーガニック認証の基準よりも厳しい自社基準で商品を開発しているため、あえて認証を取得せず、独自の厳しい基準「10の約束」を掲げています。

 

いらないものは入れずに、お客様の肌や体に必要な成分だけを届けたい。妥協を許さず、世の中にないものを生み出したい。そう純粋に願う気持ちから生まれた「10の約束」に込めた思いを、今回のコラムでご紹介します。

 

「10の約束」について
01

植物原料*の80%以上は、自然栽培、野生ならびに栽培時の農薬・化学肥料や収穫後のポストハーベスト農薬を使わないものを用います。

*植物オイル、植物エキス、精油など

 

自然栽培や野生の植物は、農薬や化学肥料を使われることなく、自然界の循環の中で生き生きと育っています。アムリターラでは、それらパワフルな植物の力を化粧品に活かすために、理想の原料を探し求めて、実際に農園に伺って植物が育つ環境を確認したり、自社農園でハーブを自然栽培で育ててもいます。国産オーガニックコスメブランドとして原料の選定にはこだわり抜き、ほとんどの商品でオーガニック(自然栽培、野生、農薬・化学肥料不使用)のものを使用しています。

 

アムリターラ農園(ニガヨモギ)
アムリターラ農園(穂増)

アムリターラ農園(ニガヨモギ)

 

アムリターラ農園(穂増)

 

02
原料の産地、栽培方法などの由来をできる限り公表します。

 

アムリターラのWEBサイトでは、化粧品に配合している原料について、①成分名 ②原産地 ③取得認証/栽培方法 ④由来 の4つのカテゴリーごとに情報を公表することを大切にしています。

 

いくつか例を挙げてご説明します。
ホワイトバーチ モイスト ウォーターに配合している白樺樹液の場合、北海道で農薬や化学肥料を使わずに育った白樺から採取された原料であることを表示しています。

 

成分名
シラカンバ樹液
原産地
日本(北海道)
取得認証/
栽培方法
農薬・化学肥料不使用
由来
白樺

 

ライス&グレープ ラディエンス クリームに配合しているレッドラズベリーオイルの場合、オーガニック認証を取得している原料であることを表示しています。

 

成分名
ヨーロッパキイチゴ種子油
原産地
アメリカ
取得認証/
栽培方法
オーガニック認証
由来
レッドラズベリー

 

アロマティック クレンジング クリーム ラベンダーに乳化剤として配合しているリゾレシチンの場合、遺伝子組み換えでない(Non-GMO)大豆由来の原料であることを表示しています。

 

成分名
リゾレシチン
原産地
オーストラリア
取得認証/
栽培方法
由来
大豆(Non-GMO)

 

植物原料はもちろん、植物以外の原料も産地を公開し、オーガニック認証などを取得しているものに関しては認証原料であることを表示しています。私たちアムリターラがどのような原料を選んでいるのか公表することは、お客様の「安心」にも繋がると考えています。お客様が安心して化粧品をお使いいただけるようにできる限り詳しく公表します。

 

03
合成界面活性剤は、石油・植物などの由来を問わず用いません。

 

合成界面活性剤とは、本来混ざり合わない水と油を混ぜ合わせることができる物質のことです。水にも油にも溶け込む性質を持つため、油汚れを落とす「洗浄剤」として食器用洗剤やクレンジングに使われていたり、水と油をうまく混ぜ合わせる「乳化剤」として化粧品(クリームやファンデーションなど)に使われていたりします。

 

ただ、合成界面活性剤の中には作用の強いものもあり、肌バリアを弱めてしまう可能性があります。そのため、アムリターラでは石油・植物などの由来を問わず合成界面活性剤は不使用です。その代わりに、自然界にある「レシチン」という乳化作用を持つ天然物質をごく少量使用することで、肌のバリアを守る化粧品を作っています。

 

アロマティッククレンジングクリームレシチンは大豆や卵黄などに含まれ、主に食品の乳化に使われる成分です。そもそも天然のクリームである皮脂膜は、汗と皮脂が、皮脂に含まれるリン脂質によって乳化されてできていますが、このリン脂質がいくつも集まったものがレシチンです。アムリターラでは遺伝子組み換えでない大豆から抽出したレシチンを使用して、クレンジングを作りました。

 

*潤いのある角質層と皮脂膜が、乾燥と外部刺激から肌を守ること

アロマティッククレンジングクリーム

04
合成ポリマー、シリコーンオイル類は用いません。

 

合成ポリマーとは、化学的に合成された高分子の化合物のことで、「カルボマー」などの成分名で広く化粧品に使われています。大量の水を抱え込むことができますが、分子量が大きいため肌に吸収はされません。

 

シリコーンオイルとは、ケイ素というミネラルを化学合成して作られる合成樹脂です。「ジメチコン」「メチコン」などの成分名で記載されていますが、基本的には水にも油にも溶けない原料です。水をはじく性質があるので化粧崩れを防ぐ目的で配合されたり、ツヤを出すために化粧品に配合されています。

 

合成ポリマーもシリコーンオイルも刺激性は低いですが、肌の善玉菌がエサにできない合成成分です。またシリコーンオイルは被膜性が強く、肌に残留しやすいため、洗浄力が強いクレンジングが必要になります。これらの性質を踏まえて、アムリターラでは合成ポリマーやシリコーンオイルは使用しません。

 

05
合成防腐剤を用いず、植物がもつ自然な防腐性や、温度による保存管理、エアレス容器などを活用します。

 

化粧品は、3年間品質を保ったり、使用中に雑菌が増殖するのを防ぐために防腐剤が必要ですが、アムリターラでは合成防腐剤を使わずに品質を保つということを貫いています。

 

皮膚に棲息している「皮膚常在菌」の中で主要な菌のひとつである表皮ブドウ球菌は、皮脂を分解して弱酸性の脂肪酸を作り出して、肌を弱酸性に保つことで悪玉菌の繁殖を防いだり、天然の潤い物質であるNMFを作り出しています。

 

ニキビの原因菌として知られるアクネ菌も過剰に増殖しなければ、普段は皮脂を分解して脂肪酸とグリセリンを作り出して肌の保湿を促しています。これらの皮膚常在菌のバランスを保つためにも、アムリターラでは合成防腐剤は不使用です。その代わりに、大根やグレープフルーツの種子から抽出したエキスなど植物がもつ自然な防腐性を活用しています。

 

また、容器にもこだわり、使用中に外気が容器内に入らないように特殊な構造の容器(エアレス・バックレス容器)を採用しています。

 

化粧水詰め替えボトル
エアレス容器

化粧水詰め替えボトル

 

エアレス容器

 

 

「10の約束」の後編については、こちらのコラムで紹介しています。ぜひご一読ください。

» アムリターラが掲げる「化粧品10の約束」〜後編〜