フィト ヴェール ハンド トリートメント ローズ

私自身、手のケアを本当におろそかにしていました。顔と首まわりのケアは昔から入念に行っていましたが、手は面倒で怠っていたんです。農作業をしているのに、日焼け止めも手には塗っていなかったですし。その結果、コラーゲンが減って血管が目立つようになりました。手の衰えを感じて、ここ5年くらいは写真や動画を撮るときに手を隠すことも…。

あと私は、カイロプラクティックの治療院をやっているので、手をよく使うし、頻繁に手を洗います。手を酷使して、皮脂が奪われて乾燥しがちになるんですよね。それで余計に手がコンプレックスになりました。「もっと早くから手のケアをやっておけばよかった」とようやくハンドクリームの重要性に気付いて、3年ほど前に開発をスタートしました。

本格的な開発がスタートする以前に、すでに頭の中に骨格はありました。「シアバターとホホバオイルを配合して、香りはローズがいいかな」と考えていましたが、中途半端なものは作りたくなかったので、それ以外に何を配合しようかと数年間構想を練っていました。

具体的に開発がスタートして、効果・効能の面では、第一に「ツヤ」を出そうと決めました。ツヤがあると手が綺麗に見えるんですよね。だからヘアコンディショナーにも使用しているブロッコリー種子油でツヤを作りました。さらに水分を抱え込むヒアルロン酸や、水分を挟み込むセラミドを配合して「ふっくら」としたハリのある手になるようなハンドクリームにしようと考えました。

そして、実は開発当初から一番こだわったのが「使用感」です。私自身、治療院で手を頻繁に使う上に家事もあるので、ベタベタするハンドクリームが苦手でした。それで自分が開発するものは、ベタつかずに表面がサラッとして潤うものを目指しました。

ハンドクリームの構想を練っているときに、新しい原料に出会いました。そのひとつが「スピルリナ」です。手はとても無防備で、何をしていても常に光にさらされていますよね。そのため紫外線を防いでくれるセリウム（アムリターラのオールライトサンスクリーンシリーズに配合している原料）を配合しようかと考えました。セリウムなら口に入っても問題ないとも思いましたが、食習慣があるわけではないですよね。人は口元に手を当てることもありますし、クリームがついた手で何かを食べることもあるので、知らず知らずのうちにハンドクリームが口の中に入る可能性があります。そこで私が大丈夫だと思った原料で開発したくて、出会ったのが「スピルリナ」なんです。

スピルリナは藍藻類（シアノバクテリア）の一種で、約35億年前に出現したと言われています。太古の地球に降り注いでいた強烈な太陽光に耐え抜き、光合成によって光をパワーに代えて生き残った生命力の強い生物なんですよね。このことから別名「光のエキスパート」と呼ばれています。

そして、「醤油由来天然ヒト型セラミド」も初めて使用する原料です。私たちの肌は、セラミドがあるからこそバリア機能が保たれ、潤いを保持できています。このセラミドは、発酵食品に重きを置くアムリターラにぴったりの「醤油粕」から作り出していて、しかも生体となじみがいい「天然ヒト型」のセラミドであることが魅力です。保水力があり、ふっくらとしたハリをもたらしてくれます。

香りは、開発当初から「ローズ」が候補に挙がっていました。一方で、ハンドクリームをつけた手で調理する可能性もあるため、食べ物系である柚子やシークヮーサーでも香りを試してみましたね。あとウッディーなものも作ってみたり。最終的にトータルバランスを考慮して、ローズ系の香りに決まりました。ダマスクローズや野ばらを中心に、ゼラニウムやラベンダーを配合し、気分が上がる華やかな香りに仕上がっていると思います。

「普通、ハンドクリームを開発するのにここまでやらないんじゃないかな？」と自分でも思うほど、全方位的に手のトータルケアができるものを目指しました。そのため商品名も「クリーム」止まりではなく、もう一歩踏み込んだ「トリートメント」と名付けています。

あと、他ではあまり見かけない画期的な原料が凝縮しています。光にさらされる手の宿命を逆手に取った「スピルリナ」や「醬油由来天然ヒト型セラミド」はもちろん、アムリターラの他の商品で使用した、実績のある原料を集結させました。ヘアケアシリーズで配合している「ブロッコリー種子油」や、歯みがきの「乳酸菌」などですね。

前々から、お客様から「ハンドクリームを開発してほしい」とのお声をいただいていましたがついに完成しました。私自身、試作のクリームを使い続けていると、気になっていた手の甲がずいぶん綺麗になってきたんですよ。これ1本でお客様が抱える、乾燥や手荒れ、ハリ・ツヤ不足などのお悩みを解決して、エイジングケア^＊ができたらいいなと思っています。

＊年齢に応じたお手入れ